「頭ガチガチの理系男子が、覚醒して宇宙の真理を悟り、ヒーラーになった話」
第五話 カルチャーショック
【前回までのあらすじ】
能力開発が進み様々な瞑想体験やオーラが見えるようになったのも束の間、突然目が見えなくなったり霊的な存在と繋がることが増えていき、段々怖くなってきた僕。能力開発をやめ、自分の第六感に蓋をし、無神論者になって学生生活を過ごすように。。。
【第五話 カルチャーショック】
大学三年生の春、能力開発をやめて普通の学生生活を送るようになっていました。
自己投資という名目で本を買うことには糸目をつけない僕でしたが、本を買い過ぎて金欠状態に陥っていました。
バイトでもするかーと思い、フリーペーパーのアルバイト募集欄を見ると家の近くに塾講師を募集しているところが!
時給もいいし、家も近いという安易な理由ですぐに電話をして後日、面接に行きました。
面接当日、塾に到着し中に入るとそこには水嶋ヒロ激似の男性が待っていました。
「電話くれた僕君?どうぞ」
と言って中に入れてくれました。声は低音で福山雅治のようなバリトンボイス!めっちゃいい男ですやん。。。
男の僕でも惚れてしまいそうなイケメンです。以下、水嶋さん(仮名)と呼ぶことにします。
塾生の机が並んでいるところを通り過ぎ、奥の塾講師の控室に通してもらい椅子に座ります。
僕「はじめまて、僕と申します。よろしくお願い致します。」
そう言って履歴書を渡すと、
水嶋さん「それでいつから来れる?」
と二つ返事で採用になってしまいました。
それから週に3回程度、塾講師として働くことになったのです。
アルバイトが終わると水嶋さんと雑談をするのが日課となっていました。
雑談の後にはよくご飯にも連れて行ってくれました。
水嶋さんは塾だけでなく他の事業の経営もしているらしく、非常に合理的で頭がいい方でした。
なおかつ非常にユーモアがあって話しているだけで楽しくなります。
水嶋さん「僕君、マイブームある?」
僕「宇宙を想像しながらクラシックを聞いています」
水嶋さん「宇宙を想像するならアンビエントの方がいいよ」
と、僕のきもい返答にもまじめに回答してくれました。
音楽や映画に非常に精通しておられ、水嶋さんの影響でデビット・リンチ監督の作品にハマってしまいました。
またゲームをこれまでしたことがあまりなかったらしく、一緒にXboxを買って、水嶋さんの家でGears of warというシューティングゲームを深夜まで一緒にしていました。
こうして水嶋さんのもとで働くことになった僕ですが、まじめ一辺倒で変な固定観念、義務感、モラルに縛られていた僕にとって、水嶋さんの自由な生き方を目の当たりにしていると、一緒にいるだけで自分のこれまで培ってきたそれらの呪縛から解放されていくのを感じました。
また非常におしゃれで、センスがなかった僕の服を一緒に選んでくれたり、水嶋さんが主宰のDJのイベントに招待してくれたりしました。水嶋さんと行動するようになって、これまでの自分の価値観が完全にぶっ壊れていきました。
それまでの僕は、常に人目を気にしていて、電車でお年寄りが立っていたら席を譲るべきとか、困っている人がいたら助けるべきとか、~~すべきという呪縛に縛られていました。
全身べきまみれで、べきの極みみたいな人間でした。
でもそれは結局自分に自信がないからだと気付いたのです。
自分に自信がないから、いい人を演じて気に入られようとするということです。
別の言い方をすると、他人によく思われたいから自分を他人に合わせていくということです。
完全に軸が他人にいっています。
水嶋さんの場合は違いました。
誰からも気に入られようとか他人に合わせるという感じではなく、自分はこうという自分軸があるのです。
ただ自分軸にありつつも、思いやりがあり、ユーモアや合理的な思考で、非常に調和がとれているのです。
自分に自信がなく、良い人を必死に演じて周りの人に好かれようと思っている僕と、自分に自信があってただ楽しく生きているだけで勝手に周りの人に好かれている水嶋さんという感じでしょうか。
僕はその在り方に、非常に感銘を受けました。
これは2人で一緒にカラオケに行った時も現れていました。
スピッツのロビンソンをちょっと無理して原曲キーで歌って、結局大事なとこが出ない僕と、
中島美香の雪の華を自分のキーで渋くかっこよく歌う水嶋さん。。。
まさにフラクタル構造です。
水嶋さんの存在は憧れというか、師匠というか、兄貴的な存在になっていました。
それは今でも変わっていません。
水嶋さんがよく言っていることがありました。
水嶋さん「人間いつ死ぬかわからんやん。一日一日後悔ないように生きんと。」
人間日常を生きているとあれもしなきゃこれもしなきゃと仕事・家事・育児に追われることもあり、不足にばかり目がいったり、物事を先延ばしにすることがあります。
僕も忙殺されそうなときは、ネガティブに塗れたりするときもあり、いつの間にか一日一日を大切にできていないことに気付くことがあります。
その度に水嶋さんの言葉を思い出すと、生きているだけでありがたいなと自分の原点に立ち戻らせてくれます。
【次回予告】
大学を卒業し大学院に進学した僕。
心機一転、研究に没頭しつつも今後の自分の道を考えるようになる。。。
次回お楽しみに!
コメント
ブログの内容がとても面白かったので、こちらの方へ読み進めてきました。
続きが気になります(^^)
わたしは、占い師、カウンセラーの枠を超えて、もっとトータルなヒーリングができないか?と思っておりまして、興味深く拝読させていただこうと思ってます。
なかむら様
コメントいただき誠にありがとうございます!
嬉しいです(^^)!
占いやカウンセリングをされているのですね。
そういった人の精神や心理を理解されている方がヒーリングを学ばれれば、気功やスピリチュアルヒーリングとは違った視点から施術ができると思いますので、すごくいいと思います!
私の話が参考になるかわかりませんが、すきま時間にでも読んでいただければ幸いです(^^)
読んでいただけていると思うと筆が進みますので、喜んで書き進めたいと思います(#^^#)
引き続きよろしくお願いいたします!